開催趣旨

 東京電力福島第一原子力発電所の事故発生から5年目を迎えましたが、環境放射能の国直轄除染は復興事業と連携しながら、帰還困難区域以外の地域において、今春の避難指示解除を目指し進められています。

 そうした中、福島県の大熊町、双葉町にまたがる約16平方キロの地帯に除去土壌などを保管する中間貯蔵施設の建設が用地の取得等を前提に、今後、本格化されようとしています。2015年3月から福島県内の除去土壌の一部を中間貯蔵施設の保管場へ運ぶパイロット輸送が始まり、各市町村からそれぞれに1千立方メートル程度ずつ大熊町・双葉町の保管場に搬入されています。このパイロット輸送の実施・検証を通じて、本格輸送に向けた準備が進められて、減容化、再生利用、最終処分に関する技術開発、また、中間貯蔵開始後30年以内の福島県外での最終処分に向け、環境省に減容・再生利用技術開発戦略検討会が設置され、本格的な検討も進められています。

 一方、廃炉作業の完了まで40年とも言われる福島第一原子力発電所ですが、汚染水対策については、サブドレイン計画の運用が開始され、また、建屋への地下流入を防ぐ凍土遮水壁の稼働も進められています。今後は、がれきの撤去と使用済み燃料プールからの核燃料の取り出しに続き、核燃料デブリの取り出しなどに取り組むこととなっています。この廃炉作業においては、日本が強みとするロボット技術の活用が不可欠とされており、作業の加速化に向けて国内外の専門家が放射性物質の挙動解析や燃料デブリの分析などの基礎研究を進める廃炉国際共同研究センターも設置されています。

 このように、環境放射能対策・廃棄物処理の動きについては、除染除去土壌などの本格輸送や、中間貯蔵施設の詳細設計・本格建設への準備段階に進む一方、原子力発電所の廃止措置の推進および安全基盤の確立に向けて、福島のみならず全国的・世界的スケールで人材育成や技術開発などの取り組みが強化されています。

 環境新聞社はこれらの動きに対応。RADIEX2016(環境放射能対策・廃棄物処理国際展)のテーマを「中間貯蔵の本格化と廃炉に向けた環境放射能対策」に設定し、減容化・再生利用技術などの研究開発も行われるなどの中間貯蔵施設の建設を中心とした「廃棄物処理ゾーン」に力点を置くとともに、安全の確保と復興に不可欠な環境保全へのソリューションも併せて提示してまいります。加えて、ロボットやドローンを中心とした新技術に焦点を当てた、「廃炉技術ゾーン」を設置いたします。

 つきましては、本趣旨をお汲み取りいただき、本展示会へのご出展を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

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